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高野山ウォーキングガイド…高野山町石道巡り

世界遺産に登録された高野山は、弘法大師・空海が開創した平安時代より信仰の厚い人々が全国各地より参詣に訪れていました。

町石(ちょうせき)というのは、参詣に訪れる人のために壇上伽藍の根本大塔を起点として1町(およそ109m)おきに建てられた石しるべで、今で言う道路標識のようなものです。

その歴史ある町石を一つ一つ辿りながら、昔の人が歩いてきた道を巡るのが高野山町石巡りです。

高野山町石道巡り

壇上伽藍にある根本大塔を起点に、弘法大師・空海の母君が晩年を過ごした慈尊院までに180基の町石が、同じく根本大塔を起点として36基の町石が弘法大師御廟までに建てられています。

おもに鎌倉時代に建てられた町石ですが、3mを超える五輪塔の形をした卒塔婆石(そとうばいし)で、起点から1町ごとにその距離が刻まれています。

昔の人はこの町石を一つ一つお参りしながら歩いて、あと何町でお大師様に合うことができると分かるようになっていたようです。

ウォーキングコースとして紹介されている高野山町石巡りは、九度山駅がスタート地点と紹介されているのが多いのですが、九度山駅から壇上伽藍までは約23.5km、何も見ずに歩くだけで7時間10分ほどかかります。

わかやま観光情報というサイトには途中の上古沢駅まで散策しながら巡るコースや、上古沢駅から壇上伽藍までのコースがあったので紹介します。

もちろん、体力と時間がある方は一気に180町石を歩いてもいいのですが、時間が許されるならば2回に分けてゆっくりと町石道巡りを満喫したほうがいいでしょう。

高野山町石道巡り…九度山駅~上古沢駅

わかやま観光情報提供

南海高野線の九度山駅を出発し上古沢駅までの約13.1kmの途中で、真田庵や慈尊院などを拝観しながら町石を巡るコースです。

真田庵はNHKのドラマ「真田丸」でおなじみの真田昌幸と幸村(信繁)親子が暮らした屋敷跡で今でも観光客に人気があります。

高野山参詣への表参道入り口となる慈尊院は、弘法大師・空海の母公が晩年を過ごしたお寺で、女人禁制だった高野山を訪れる女の人にとっては女人高野ともいわれ、今では子授けや安産祈願や育児などで訪れる女性があとを絶えません。

1つ目の町石は慈尊院に入った奥の丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)へ繋がる階段の途中にあります。

この町石が180町石となって、これから先、179町石、178町石・・・と1町づつ距離が縮まり136町石近くの丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)を参詣して上古沢駅までを見て回って、所要時間およそ6時間15分ほどのウォーキングコースです。

高野山町石道巡り…上古沢駅~壇上伽藍

わかやま観光情報提供

上古沢駅をスタートして壇上伽藍まで約16.2km、124町石から始まる見て歩いておよそ6時間55分ほどのウォーキングコースになっています。

先程の九度山駅~上古沢駅までのウォーキングコースもそうですが、所々に展望台や見晴らしポイントがあったり休憩所があったりしますが、基本、山道が多いのでトイレは地図を見て早めに済ましておきましょう。

高野山に近づくといきなり目の前に大門が見えてくるので少し驚きです。

高野山町石道巡り…壇上伽藍~弘法大師御廟

わかやま観光情報提供

壇上伽藍の根本大塔を起点に、お大師様が今もおられる弘法大師御廟までの3.4km、36町石とその周辺を見て歩いて2時間ほどのウォーキングコースです。

高野山のメイン通りとなる県道53号線と奥の院参道を歩くコースなので足元がよく、普段履きなれた靴でも大丈夫です。(ただし、ハイヒールとかは駄目)

メイン通り沿いには寺院やお土産屋さん、飲食店などが多く建ち並んでいるので、時間の許す限り見て回るといいでしょう。

奥の院へは表参道となる一の橋から入りますが、ここから先は弘法大師の聖域になっていて、一の橋(小さな橋です)の手前で一礼するのが習わしです。

ここから御廟までの参道沿いには、織田信長や豊臣秀吉、武田信玄、上杉謙信と言った誰でも知っている戦国武将や名立たる武士や著名人などのお墓や供養塔などが20万基以上も並んでいます。

さらに進むと御廟橋という小さな橋にたどり着きますが、ここから先こそ弘法大師の聖域中の聖域、カメラ撮影も全面禁止で橋の手前では帽子を脱ぎ身を整え一礼してから橋の端のほうを歩いて入ります。

橋を渡るとすぐ左側に小さな堂があるのですが、この中にある「みろく石」という石を持ち上げることができれば願い事が叶うとされています。

目の前の階段の奥には燈籠堂、そしてその裏側に弘法大師の御廟があるのですが、絶対に写真撮影などはしないようにして下さい。

高野三山巡りと女人道巡り

高野山のウォーキングコースは、今回紹介した町石を巡るコースの他に女人道といって、高野山が女人禁制のころに建てられた女人堂を訪ね歩く女人道巡りもあります。

今回、紹介したウォーキングコースは麓の九度山町がスタートになるのですが、女人道巡りは高野山の山内を歩くコースなので、車で行かれる方でも気軽に参加することができます。

高野女人道巡りについては下のページをご覧ください。

また、車で高野山に行かれる方は駐車場の情報ページもありますのでご覧ください。

管理人からのワンポイントアドバイス

町石道は舗装されていない山道が多いので、できればトラッキングシューズ、少なくともスニーカーは必要です。

当然ですが、自販機などない山道を歩くことになるので水筒やちょっとした食べ物を持っていたほうがいいでしょう。

ウォーキングと言っても慈尊院から高野山まではおよそ24km、途中で最寄りの駅に出ることはできますが、それなりの服装と装備をしてから行きましょう。

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