心の癒やし・お逮夜ナイトウォーク
高野山には52もの宿坊があるのはご存知かも知れませんが、もし、今から高野山に行ってみようと計画を立てているなら毎月20日に行われる「お逮夜ナイトウォーク」に合わせてみてはどうでしょうか?
お逮夜(たいや)ナイトウォークとは、弘法大師空海が入定(にゅうじょう)された旧暦の3月21日にちなんで、お大師様を偲びながら奥の院参道を御廟まで歩くイベントです。
参加料金は無料で予約の必要もなし、20日当日の夕方に一の橋案内所まで集合すれば誰でも参加ができるのでおすすめします。
参加費無料、予約不要、提灯の貸し出しがあります。
表参道一の橋から御廟までの約2kmの道のりを提灯を手に持ち歩きます。
御廟では僧侶と一緒に般若心経などを読経した後、僧侶の法話などを聞くことができます。
お逮夜ナイトウォークは2011年より始まった新しいイベントですが、闇に静まりかえる参道を歩き御廟でお経を唱えると心が癒やされると今では人気になっています。
弘法大師についてちょっとよもやま話
空海はご自身の予言どおり825年3月21日に62歳で奥の院に入定されました。
その後、お弟子さんたちが今の弘法大師御廟の地下にある石室に移し、生前と同じようにお仕えしました。
弘法大師の号が醐醍天皇より勅許されたのは、それから80年以上もたった921年のことです。
そのことを空海に伝えに行ったのが東寺の長者の観賢(かんげん)で、伸びてしまった髪の毛や髭を剃り、醍醐天皇から賜った御衣に着替えさせてあげたそうです。
しかし、なぜか空海がいた石室の扉を封印してしまったと伝えられています。
弘法大師空海の入定とは死を意味するのではなく深い瞑想に入ったことだとされ、今でも生きて冥想を続けられているとされています。
その為、奥の院御供所でお食事が作られて、毎日朝の6時と10時半の2回、御廟まで運ばれています。
また、毎年3月21日には宝亀院にある井戸の水で染めた新しい御衣とお取り替えになる「御衣替えの儀式」が執り行われます。